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福岡県にて作陶をされている、吉田崇昭さんの陶展を開催いたしております。
今回の展示にあたり、吉田さんからメッセージをいただきました。
「気が付けば独りでうつわを作るようになって20年近くになっていました。
正確には3年後にちょうど20年経ちます。古いうつわ、古陶や骨董などに惹かれて、そのようなうつわを焼きたいと思った独立当初の頃。
当時は、山を文字通り駆けまわって、材料になる陶石や陶土を探して実験することに夢中でした。うつわの道具としての使い易さなどは後回しで、いかに古い雰囲気に近づけるか葛藤していました。
一つの転機になったのは、はじめてギャラリーに持ち込んで言われた言葉の数々。憑き物が落ちるように、自分のこれまでの作陶に否応なく対峙させられました。それからは、古いうつわに近いものを作るより、多くの人に自分のうつわを使ってもらいたいという気持ちが強くなりました。
自分独りで作ることができる数など限られています。陶土や釉薬へのある程度の妥協と譲れないラインを引いて、自分だからこそ作れるうつわを一つの目標にして作ってきました。
このところ、少しづつですが自分らしいうつわに近づいている感覚があります。絵付けをしていて、ただただ筆を走らせる方が楽になってきたこと。それもずっと描いて積み重ねてきた経験があるからでしょう。
カチッとして丁寧なうつわも良いのですが、わたしは使っていて息苦しくないうつわを目指してきました。どこか抜けていて、手仕事の名残があるような。
今回、色んなうつわたちを展示させていただいています。うつわたちを手に取ってみて、ほんの少しでも何か感じ取っていただけますと幸いです。」
手仕事の名残があるような、毎日そっと寄り添い優しさや穏やかさを食卓に運んでくれる、そんな吉田さんの作品。今回は、カップや湯呑、お皿、花器など多数ご用意くださいました。
ぜひこの機会にご覧ください。
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